日本かゆみ学会,The Japanese Society for the Study of Itch(JASSI)

ご挨拶

日本かゆみ学会理事長
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚病態学
室田 浩之

日本かゆみ学会 理事長を務めております、室田浩之です。私は皮膚科医として、これまで臨床および研究の両面から「かゆみ」という感覚に向き合ってまいりました。かゆみは多くの皮膚疾患や全身疾患に伴い、患者の生活の質に大きな影響を及ぼす重要な症状でありながら、長らく十分に体系化されてこなかった分野でもあります。本学会の設立にあたり、これまで培われてきた国際的・学際的な痒み研究の流れを継承し、次の世代へと発展させていく責務を強く感じております。

本学会の前身となる国際痒みシンポジウムは、大阪大学 名誉教授 吉川邦彦先生、東京大学 名誉教授 石橋康正先生によって創設され、1991年に吉川邦彦先生を代表世話人として第1回シンポジウムが開催されました。その後、本シンポジウムは毎年1回継続して開催され、当初より海外の著名な研究者を招聘し、かゆみ研究の最先端(cutting edge)を学ぶ場として発展してきました。

本シンポジウムは、臨床と基礎を橋渡しする貴重な学術交流の機会であったと同時に、皮膚科学、神経科学、免疫学など多様な専門領域の研究者・臨床医が知見を持ち寄る、学際的な討論の場として重要な役割を果たしてきました。一方で、製薬企業との共催という形で運営されてきたこれらのシンポジウムは、時代の変化とともにその支援体制に限界が生じるようになりました。

この節目を機に、世話人の間で本シンポジウムを学会として独立させるべきとの意見が一致し、国際痒みシンポジウムの事務局を担当してきた室田が初代理事長として、日本かゆみ学会の創設に至りました。

日本かゆみ学会は、国際痒みシンポジウムの理念と伝統を踏襲し、国際的かつ学際的な学術交流の場となることを目指しています。International Forum for the Study of Itch(IFSI)との連携をはじめ、とりわけ東アジアにおけるかゆみ研究の討論と発信の中核的役割を担うことを志向しています。

本学会のロゴは、脳と皮膚、神経伝達、そしてかゆみを掻破する手の動きをモチーフとしてデザインされ、英語名は Japanese Society for the Study of Itch(JASSI) としました。本学会が発展し、かゆみのさらなる病態解明と新たな治療法の創出を通じて、社会に貢献できることを切に願っております。多くの皆様にご参加いただき、知見を深め合う場として本学会をご活用いただければ幸いです。

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